男性不妊について
不妊というと一般的には女性側に問題があると思われがちですが、約半数のカップルは男性が不妊の原因に関与していることがわかっています。認識の誤りから治療も遅れがちになる事が多いですが、女性だけでなくパートナーの男性も協力して検査や治療に臨むことが大切です。
男性不妊の原因
男性不妊の原因として多いのは良好な運動精子を多く造ることが難しい造精機能障害、精子の通路が詰まったりしている精路通過障害です。この2つで男性不妊の原因の80％ほどを占めているといわれます。そのほか、ストレスや精神的な原因などで勃起や射精がうまくできない性機能障害も不妊の原因になります。近年では喫煙や男性の加齢、過度のアルコール摂取、肥満、ストレス、高温環境等もその原因となっていると考えられています。このため、生活習慣の改善は男性不妊への対策として非常に重要です。
検査と治療
男性不妊に関する検査としては2～3日間の禁欲期間をおいて精液を採取していただく精液検査が一般的です。この検査では精液量、精子濃度、運動率、正常形態率などを調べます。また、血液検査を行い男性ホルモンや甲状腺機能について調べることもあります。
これらの検査の結果、無精子症や重度の乏精子症が判明した場合には専門施設での精査や精巣内精子採取術（TESE）を行います。
そのほか、勃起不全や射精障害などの治療や相談も行っています。