中絶について

妊娠、出産は喜ばしいものである一方、全ての妊娠がそうであるかというと決してそうではないこともあります。それぞれのご事情があり、ご決断に至ったことと思います。 当院ではそのような背景を理解し、お体だけでなく精神的なケアも含めた中絶手術を行います。
当院の中絶手術と手術可能な時期
当院では子宮壁の損傷リスクがほとんどない、手術時間が短く術中の出血量が少ない、不妊になりにくいなど様々なメリットがある吸引法を基本としています。この方法はWHO(世界保健機関)でも安全性が認められ推奨されています。また、静脈麻酔を使用するため眠っている間に手術が終わり、苦痛がほとんどありません。 母体保護法により中絶手術ができるのは妊娠22週未満(21週6日まで)と定められており、当院では8週6日までの方を対象としております。これを超える方は対応している医療機関をご紹介いたします。
手術までの流れ
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- 01診察
- 医師による診察を行います。
週数や正常妊娠であるかどうかの確認、中絶手術についての説明などを行います。また、血液検査などを行います。
中絶手術のご意志を確認し、手術日時を決定します。
この際に「手術の同意書」もお渡ししますので、署名捺印の上、手術前日、前処置の日にお持ちください。- パートナーが不明の場合やどちらかが未成年の場合はご相談ください。
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- 02前処置
- 手術時に子宮頸管(子宮の入り口)が無理なく開くようにするため、手術前日にラミセルと呼ばれる専用の医療器具を用いて前処置を行います。
挿入時に痛みを感じる方もいらっしゃいますが、強い痛みではないためあまり心配はありません。
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- 03手術当日
- ご来院後、点滴をし、静脈麻酔をかけ、中絶手術を行います。時間は10分程度です。手術後数時間ほどお休みいただき、出血の状態などに問題がなければ、ご帰宅いただけます。ご自分で運転なさらず、公共交通機関やご家族の運転される車などの利用をお願いいたします。
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- 04術後診察
- 1週間後に術後診察として体調や出血状況の確認、子宮の状態確認などを行います。基本的には1回のみですが、子宮の回復状況により再度受診いただく場合もあります。
手術後の注意
手術後24時間は安静にし、2~3日は激しい運動やアルコールの摂取を避けてください。シャワーは翌日から、入浴は1週間後の診察で状況に問題なければ可能になります。また、術後初回の月経があるまで(1か月~1か月半後)は性交渉を避けてください。
1~2週間程度は子宮の遺残を排出するため出血が見られますが徐々に収まりますので特に心配はいりません。